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アート思考:⑥アピール(個性:やりたいことを素直に表現できているのか。)

更新日:2022年2月28日

「自分の原点を再認識する・他者に物事を伝える力」


 すんなりと自分の気持ちを相手に伝えられることができるのはどんな時、どういう状況なのでしょうか。逆に素直な自分を表現できないときはどうしてでしょう。邪心、周囲の反応、思い込みなどに気を乱されて表現が鈍ってしまうのでしょうか。

        『真珠の耳飾りの少女』1632-1675年 ヨハネス・フェルメール


 あくびなどの生理現象は自然と出るのでしょうが、喜怒哀楽は、感情をおさえて(隠して)しまうなど生理現象に比べると我慢しやすいことも影響しているかもしれません。「嬉しいけどすましている」「怒っているのに笑ってごまかす」「嬉しくもないのに喜んでみせる」など、本人も周囲の人も精神的に消耗していきます。文明社会で他者と協調性を持って生活していく以上、自分の感情をおさえることも必要でしょうし、ルールを守るということはそういった組織の制約を架せられるということなのでしょう。

 日本では受け入れにくい他国の感情表現があります。自分を「アピール」することは奥ゆかしさと礼儀を重んじる日本人にとって比較的苦手な行為なのかもしれません。「自己アピールすることが美徳と言い切れない社会」とも言えるのでしょう。しかし、「アピール」することを拒んだり、面倒がったり、遠慮し続けるとあなたを取り巻く様々なチャンスから取り残されていくことになりかねません。作品もそうです。何のアピールも感じないものは誰の目にも止まらない冴えない作品となることでしょう。他者に物事を伝えるためにはパワーが必要になります。もし、あなたに高いスキルがあって、どんなにすばらしいアイデア(作品)があったとしてもそれを「アピール」する力がなかったらあなたの能力が「宝の持ち腐れ」になってしまいます。

           『ヴィーナスの誕生』 ボッティチェルリ


 「デザイン&アート」作品など何らかの表現で自分をアピールしていく場合、その作品を発表する`場`あるいは`時期(タイミング)`は、その表現に対する評価(価値)を左右していく大切な要素(判断基準)と言えます。そう考えるとどの場で、何を表現(発表)するのかということの前に、それが現代社会に対してどんな「アピール」に繋がってくるのかということが重要になってきます。また、作品制作の過程において、その「アピール」の内容(メッセージ)がその表現の志の高さに大きく影響してきます。

         『バベルの塔』 1563年頃 ピーテル・ブリューゲル

 時代を越えて引き継がれている習慣や表現、「デザイン&アート」作品には、それだけ社会における影響力が強い「メッセージ」「志」が込められているのでしょう。モチベーションが高く、アピールする意欲が強いほど影響力のある表現となります。

 では、「アピール」とは何でしょう。主張、懇願、要求、意志表明、呼び掛け、訴え、叫ぶことで自分の目的を表現する政治家の行為を思い出します。その生きるための欲求に素直に行動し続ける乳児の姿を思い出します。生命力に溢れたその姿に感動をすることが頻繁にあります。そんなところに人が生活の中で「何か表現手段を選択して自己アピール」する必然性の答えが秘められているかもしれません。

          『紅白梅図屏風』 江戸時代 尾形光琳



普通に合わせる必要なし


「普通は」といった思い込み程、曖昧なものはない。

普通と思い込んでいることが

他者にとっては普通じゃなかったりする。

「普通」は流行の様にいつの間にかつくり上げられ、

知らないうちに消えていく。

自分のスタイル、自分たち家族、夫婦のスタイルを造れば上等。



















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