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  • 執筆者の写真聖二 文田

覚醒する力

更新日:6月30日



人も自然の一部


自然の存在を感じていないということは、直観が鈍くなっているといえます。郷里の鹿児島の生活の中では、強い日差し、台風の脅威、桜島の噴火といった自然の存在を強く感じるのです。



鹿児島の人だけではないが、自然の存在を感じながら生きている人たちは、それが強ければ強いほど感性や直感が鈍らないのだと思われます。なぜなら人も自然の一部だから。


 最近はその恩恵を富士山や高尾山、近所の公園からも感じています。








寄り添う自然


   植物には、強風に耐えるしなやかな草花、高く伸びる木々、触ると開く不思議な葉、虫を呼び寄せる鮮やかな花びらなど、さまざまな形や特徴の違いがあります。それぞれの特徴は、その地の環境や季節が大きく影響しています。


『北斎漫画』


『北斎漫画』



 日本の「桜」やハワイの「プルメリア」などその国を象徴する植物があるのも、国によって違う環境や季節が、独自の植物を生み出していった結果といえるでしょう。人間と同じように、植物も長い時間をかけてその地に適した進化をとげていったのです。


   深い森の中でうっそうと咲き乱れている植物は、雑多なように見えて実は絶妙なバランスを保ちながら共生しています。冬に咲く花、日光を浴びるために高く伸びる木々、日陰でも生き続けるコケ類……。それぞれの植物が与えられた環境の中で生き残るために順応してきた結果、それぞれの形や特徴、性質を持ち備えていったのです。


『モルトフォンテーヌの思い出』1864年 カミーユ・コロー



 これらさまざまな植物が、その特性を生かし枯かれては咲さくといった再生を繰り返しながら形成されている森では、季節ごとに咲く草花が入れ替かわります。そして常に生命感があふれるいろいろな自然の美しさを見せて、人に季節感を味あわせてくれるのです。


『日傘の女(左向き)』1886年 クロード・モネ


『花咲くアーモンドの木の枝』 1889年 フィンセント・ファン・ゴッホ


『名所江戸百景 亀戸梅屋敷 のぞき見る』 1857年 歌川広重


『燕子花図屏風』1701-04年 尾形光琳




Edge effect



『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか』

1897-1898年 ポール・ゴーギャン



※Edge effect(エッジ効果)とは

   生態学において、生物の生息地の境界部分が外部からの影響を強く受けることを示す。

   エッジ効果は、林の辺縁部分や、孤島の海岸線近くの区域などに生じ、その範囲の環境は

   林の中心部や島の中央部とは異なる特性を示す。

   

   このエッジ効果により、生物が進化をしてきた。他分野との多角的な情報交換ができるエッジエフェクトを生み出すことが、ヒトや社会が成長する条件だと考えています。






虚構のおかげで、認知革命が起きた   

 ※認知的能力(学習、記憶、意思疎通の能力)


ネアンデルタール人が創った?ライオンマン


「マンモスの牙を材料に作られた約4万年前の彫刻像です。ライオンの頭と人間の胴体をあわせもつことから「ライオンマン」とよばれています。」<雑誌ニュートン(2019年1月号)より引用>

※4万年前にライオンマンが作られた理由:宗教・呪術・共同体のシンボル 等




映像の起源ともいえる壁画


 古代洞窟壁画(ショーヴェ)は、 生きていくため獲物がとれるように願いをこめて描かれ、まじないの儀式のために壁画をやりで突いたと思われるキズもあります。

 また、壁際のたいまつの火が揺れるとでこぼこの壁面に描かれた動物の絵が動いているような錯覚を起こさせる映像の起源ともいえる高度な表現がみられます。映像技術のアイデアをすでに古代人は発想していました。

 

空想上の動物が描かれているショーべェ洞窟の壁画



ショーヴェ壁画を描いたネアンデルタール人


 ネアンデルタール人は肌が白く、金髪、碧眼、彫りの深い顔、奥目といった現代人の風貌で、プロレスラーのような強靭な体でした。複雑な会話ではなく、歌のような発声で感情を表現していたようです。



脳(思考力)が劇的に発達


・80万年前に火を発見し、30万年前には一部の人類種が日常的に使用。7万年前から

 3万年前にかけて、人類は、舟、ランプ、弓矢、針(暖かい服を縫う)を発明、芸術と

 呼べる品々、宗教や交易、社会的階層化の最初。

・たんに物事を想像するだけではなく、集団でそうできるようになった。

 ※特にクロマニョン人(ホモ サピエンス)は、無数の赤の他人と著しく柔軟な形で協力

  できるようになり、世界を支配した。





            『ラスコー洞窟』1万5000年前


ラスコー壁画を描いたクロマニョン人



 クロマニョン人は猿人にちかく、体はひ弱でしたが声帯が発達していたため意思疎通の表現の幅が広かったようです。このコミュニケーション能力の高さで仲間と協力し合い組織的に生活していたクロマニョン人は、氷河期を生き残れましたが、家族単位で行動していた

ネアンデルタール人は激変する環境や想定外の過酷な状況に対応できずに死滅してしまいました。


・ネアンデルタール人 = 家族単位で行動:芸術家

・クロマニョン人(ホモ サピエンス) = 組織で行動:社会的な動物




日々、暮らしていけることが、どれだけ幸せなことかを気づくために創造力がある。

創造性はアートの世界だけではなく、 繰り返される実生活の中でこそ効用を発揮する。


自分の視座・視野・視点が変わることで世界の見え方が変わる。

アートに触れることで、日常を非日常に変えるのではなく、

当たり前のこととして見過ごしている”日常の奇跡”に気づいて、

視座が変わり視野が広がって視点が多角化して、

結果的に今までの日常が変わる。








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