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  • 執筆者の写真sfumita7

良質な遺伝子に育てる

更新日:1月22日



DNAの設計図は誕生の時にはまだ確定していない


 育っていく環境、生き方によって体の設計図は上書きされていく。その人の強い想いで細胞は変わり人生も変わっていく。

「良質な遺伝子を残す」といった考え方には誤りがある。

「良質な遺伝子を育てる」といった考え方が優しい未来を開拓できる。


『燕子花図屏風』1701-04年 尾形光琳




美意識を磨くということ


一日、何かやりたかったことを一つでもできれば、それで上等 。「今日はこれができたから、それでいい」「明日は、これだけやればいい」 いっぺんにたくさんできることが偉いわけではない。一つ一つ、実現していくことが大事。

 日本の伝統工芸を継承する職人さんたち http://takahashi-kobo.com/  と話をした。 

浮世絵(木版画)だと版元の企画で、絵師・彫師・摺師の職人が磨き上げた技を発揮する。次の工程を意識した仕事が大切。だから修業時代に掃除、食事の準備など日常生活の中でも厳しく指導されることで、精度の高い仕事とその意識を磨いている。これはすべての職に通じることで、美意識を磨くことにつながっている。


富嶽三十六景『凱風快晴』 1832年  葛飾北斎




美意識を磨けば、みんなクリエイターになれる


 レオナルド・ダ・ヴィンチは、凡庸な人間は「注意散漫に眺め、聞くとはなしに聞き、感じることもなく触れ、味わうことなく食べ、体を意識せずに動き、香りに気づくことなく呼吸し、考えずに歩いている」と嘆いていた。また、ダ・ヴィンチは、あらゆる楽しみの根底には「感覚的知性」を磨くといった真面目な目的があると提唱していた。本を読んだり、庭いじりをしたり、絵画を学ぶことやイラストやマンガを描くことも、そういった感性を磨く「楽しさ」のひとつ。熱中できるものにのめり込めばいい。


 好きなことが才能。続けられることが実力。癖は魅力。磨かれた感覚が、幸せを見つける力になる。誰もがやっていること、できることでも 自分らしい新鮮な組み合わせで 相対性を実感し充実した時間を過ごせる。自分という人間は自分だけ。好きなこと、好きなもの、好きな人から本質や真実を体感していく。そんな時間を過ごすほどに感覚が磨かれ、感受性が高まっていく。

 楽しむことは、本質にたどり着く。本質を意識したり、気づいたりするだけで、脳が喜び生き返る。絵を描くとき、ものやもの事を思い込みや観念でとらえている人と 本質でとらえる訓練をしている人とでは描く線に違いがでる。


『ほつれ髪の女性』1508年頃 レオナルド・ダ・ヴィンチ



 創作は、本質に向かうから面白い。本質に触れると楽しい。本質を見抜くための必要最低限の基本技能(絵画技法だけではなく)は、エッジ・スペース・相互関係・光と影・形態(ゲシュタルト)の5つ。だから絵を描くことは世の中の物事を読み解く能力を磨くことに繋がっていく。

このような感覚や創造性を磨くことが現代社会で見直されてきている。「デッサン力」があるということは絵の上手い下手の違いではなく、情報を収集する力や伝達する能力、物事の本質や構造を見極められること、構想している計画や企画を伝えられる能力のこと。

 絵を描くことは、絵のプロになるためだけに必要なことではない。絵の描き方を習うということは、じつはものの観方、多角的な考え方、伝え方を学ぶということであり、それはたんに目で見るよりもずっと多くのことを意味している。よく観て繰り返し絵を描くことで 本当のことに気づいていく。


2次元ではなく3次元で考える。経営の神様である松下幸之助が 「経営とは、白紙の上に平面的に価値を創造するだけではない。立体というか四方八方に広がる芸術である。となれば、経営者はまさに総合芸術家。」と言っている。

 創造性を意識すると毎日の作業が創作に変わり、やりがいや生きがいを感じられる。芸術、芸能、スポーツなど特殊な分野、職種だけではなく日常的な生活、仕事そのものに創造性が求められてきている。


富嶽三十六景『神奈川沖浪裏』 1831-33年(天保2-4年)頃  葛飾北斎




”気づき”を得る


 日本人は、不快を快に転じることのできる文化を持っている。西洋の画家たちを驚かせた浮世絵師 広重の雨の表現。当時、線で雨を視覚化する発想はなかった。今、当たり前のものとしてみている、感じていることは先人が気づかせてくれた。


『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』 1857年 歌川広重



 絵や音楽、言葉を使う最大の目的は、人の心に開放感をあたえること。思い込みに縛られないように新鮮な情報を伝え続ける。お互いを理解して、自分らしく生きるためには絵や音楽、言葉の文化交流が必要。異文化から、”気づき”を得ることができる。

気づきが増えてくるほどに人に対しても物事にも丁寧に接するようになり、時間も大切にしていく。ぼ~っとしている時は、考えないで感じている。何でもよく観たり感じたりするようにして五感を磨く習慣がついていくと感動することが増える。それは日常の中の奇跡に気がついているということ。

 素直な人は、伸びる。素直さは迎合とは違う。変化を受け入れて、試行錯誤していける人は 順応し進化している。


『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか』

1897-1898年 ポール・ゴーギャン


何ごとにも丁寧な子は、鈍い様だが伸びる。鈍いのではなく、自分がしていることを意識している。そんな子は、失敗した時に一気に学習して成長する。雑な子は、失敗が成長するチャンスだということに気づく意識が働かない。大人も同じ。丁寧な仕事を褒めて評価すればいい、相手にも自分にも。  


 自分で気づいたこと、実感できたことが身についている。


「学校で学んだことを一切忘れてしまった時に、なお残っているもの、それこそ教育だ。」  by 理論物理学者 アルベルト・アインシュタイン

1921年、ウィーンでの講義中のアルベルト・アインシュタイン




“幸せを感じるのは成長が加速する時、止まれば消える”


 競争、比較することで劣等感や不幸を感じてしまいがち。どんな状況でも「今の自分よりも少しでも成長しよう」 といった向上心が幸福感を持続させる。劇団四季の座長が「隣の時計をみない」とそれぞれのペースで成長していく大切さを語っていた。

 周りの人より勝ことがいいと思い込み、また劣っているから駄目だと思い込み、ついつい人と比べて辛くなってしまうが、比べないように意識したら自分らしさに気づき楽になる。

自分のことを知り、少しでも磨き続ければ上等。

皆が同じことをできなくてもいい。劣等感を感じると空しくて悔しくて、辛いもの。そんな対象が具体的に存在しているほど競って無理して乗り越える必要はなく、自分にできることをよく見直してみる機会にすればいい。知識量やスキルなんて他より劣っていてもいい。今の自分を十分に見直して、新鮮な視点で使いこなしていけば他にはマネができない独創的なものに成長する。

 絵を描くことも仕上がった達成感というよりは「もっと良くしたい、もっと描きたい」といった過程で成長が加速し続ける。だから画家は年をとってもボケないで長生きする人が多い。




誰かを想う気持ちで、自分も癒されていく


 人を想うことから始めるといい。争い事は双方に正義があるので、善悪で判断している限りなくならない。ルールも協定している関係でしか成立しない。要は 協働か闘争かの選択になる。協働していくためには相手を理解し双方の意見から最善策を導き出せる 創造性が必要となる。創造は、想い。

  脳科学の分野でも相手への感謝の言葉や褒めることが、自分自身がそう言われているように脳が認識していくことがやっと分かってきたようだ。

脳は、主語を判別していない。だから いつも周りの人にやさしく、信頼し褒められる人は、自信に満ちている。侍は、敵の武将までもリスペクトしていたから自分を磨き上げることができた。人との接し方が、人格をつくっていく。 相手ではなく自分を磨いていくことで、周りも磨かれていく。


『夜と猫 Ⅰ』1950年 藤田 嗣治




美意識をもつということ


 何ごとも丁寧に接する。些細なことにも関心と責任をもって対処する。大小を勝手に決めつけて差別しない。創造性のある行動。相手への思いやりと自身の目的(想い)をもつ。

 道端の草木や石ころに心を引かれる人もいる。好きなことで楽しむと感覚は磨かれていく。「そんなことで」、心が揺さぶられるものは人によって違う。絶対的な美の定義となるお手本はない。些細な幸せを拾い集めて見える化されたものが、美。幸せは、頭で考えるものではなく心と体で感じるもの。だから、五感を意識して使うと気分がいい。

些細なことへの気づきで、美を創造できる。本人が捉えている自分の印象と他人が捉えている印象とは違う。内面から磨いていく美しさ、魅力がある。文化に触れることで、物事や自身の捉え方まで繊細になり見えていなかったことに気づきだす。自分自身の捉え方が変わるだけで、美しくなれる。




『ビードロを吹く女』1790-91年 喜多川歌麿




日本人を見直す言葉


坂東玉三郎氏の芸の目的は「お客様に生きていてよかったとおもっていただくこと」




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