バウハウス
1919年 、世界初の本格的デザイン教育機関としてドイツのワイマールに創立された「バウハウス」は、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校。
それまでにもヨーロッパ各地には芸術学校は存在したが、それらは全て、ある程度の才能がある人間しか受け入れてなかったが、バウハウスは「誰でも造形能力を持っている」ということを前提に芸術教育をカリキュラム化した。
※バウハウス:ドイツ語で「建築の家」を意味する。
・ナチスにより1933年に閉校(14年間 開校)
・ヒトラーの美術批評の基準は、ルネサンス芸術にあり、19世紀後半以降に生じた芸術 のほとんどすべてが彼にとっては「堕落」であった。
『bauhaus』 山脇巌
”どんな主義にも属さない画家”パウル・クレー[1879-1940]
•スイスの画家、美術評論家
•バウハウスで教鞭をとった。
•作風は表現主義、超現実主義などのいずれにも属さない、独特のも。
•音楽一家に生まれ、音楽に対する深い理解はバッハやモーツァルトらの古典音楽からスト ラヴィンスキーやヒンデミットら現代音楽にまで幅広い。
•ワシリー・カンディンスキーらとともに「青騎士 (ブラウエ・ライター)」を結成。
『忘れっぽい天使(Vergesslicher Engel)』1939年 パウル・クレー
『小人のメルヘン』 1925年 パウル・クレー
”音楽を絵に描いた画家”ヴァシリ―・カンディンスキー(1866-1944)
•パウル・クレーらとともに「青騎士 (ブラウエ・ライター)」を結成。
•ロシアの画家。
•進歩や科学を価値あるものとは認めず、純粋な「内面性」の芸術によって世界を再生させ
よう願う、神秘主義者であった。
•純粋に色彩だけによる心理的効果、というものが存在することを強調している。
•色彩音楽の最初の試みを発表、いわゆる「抽象表現」という、まったく新しい世界が切り
拓かれた。
『フーガ』1914年 ヴァシリ―・カンディンスキー
『多彩なアンサンブル』 1938年 ヴァシリ―・カンディンスキー
それぞれの答えをもつ芸術家
何か才能や技術がないと創作、表現をすることが出来ないと勘違いをしている方がたくさんいます。絵にしても小説にしても勉強、仕事や遊びにしても大切なのは突き動かす衝動であり、その衝動を誰かに伝えたいという欲求があるということです。だから芸術の本当の魅力は、才能ではなく”強い想い”から浮き彫りになっていく作者自身の生きざまとそこから生まれた独特な表現なのです。
芸術家は十人十色で、それぞれが違った生き方をしています。それだけ生き方にはたくさんの選択肢があるということです。芸術家自身と創造したアート作品は「気質、習慣、思いの強さ、誰かの支え、出会い、環境、…」とさまざまな境遇(組み合わされた条件)の違いによって異なる魅力や特徴、それぞれが唯一無二のものとして構築されたといえます。
幕末志士の坂本龍馬が『人の世に道は一つということはない。道は百も千も万もある。』と語っていたように、アカデミックな美術教育を受けていなくても、誰でも十人十色の自分らしさを見つけて表現すれば芸術家といえるのです。
何を記憶し、記録をしていくか
史観は、成功よりも挫折と失敗の場面を、幸よりも不幸を、はるかに多く呈示する。
「歴史の幸福なページは空白」
哲学者ヘーゲルが語る様に”社会”を凝視するという事は、
未来を切り開くための手がかりをつかむ事なのかもしれない。
記録には、歴史には残らない”現実”もある。
私しか残せない、残そうとしない個人的な記憶から社会をみてみる。
私の制作のモチベーションは、身近な所から見付けている。その事が最も「記憶」として生々しいからである。
毎日の生活の中で、習慣としている事を通じて、その変化を敏感に察知する作業は、自分を取り巻く社会を正確に捕らえる「記憶」となると考えている。
更にこれから起るであろう社会の有事を洞察し、それに適応する術を「記録」していく。
みんなクリエイターになれる
創作は本質に向かうから面白い。本質に触れると楽しい。芸術、芸能、スポーツなど特殊な分野、職種だけではなく日常的な生活、仕事そのものに創造性が求められてきている。 創造性を意識すると毎日の作業が創作に変わり、やりがいや生きがいを感じられる。
『 パス停留所でお出迎え 』
『 記憶の記録 数分間 ホームシアター 』
『 古河庭園 』
『 隅田川の数分間 』
『 泉 』
『何か才能や技術がないと』
創作、表現をすることが出来ないと勘違いをしている方がたくさんいる。
絵にしても小説にしても遊びにしても大切なのは突き動かす衝動であり、
その衝動を誰かに伝えたいという欲求があること。
『ひまわり』1888年8月 アルル フィンセント・ファン・ゴッホ
『手紙もそうだが』
描く絵にはその人の気持ちが表れる。
誰かのために絵を描くことは、思いを伝えるために意外なほど効果がある。
本人が気にするほど上手さ(技巧)はそれほど問題ではなく、
言葉で説明するよりも親切に感じる。
自分のために手描きの絵を描いてもらったら想像以上に嬉しいもの。
『シャルパンティエ夫人とその子どもたち』1878年
ピエール=オーギュスト・ルノワール
『絵や音楽、言葉を使う最大の目的は』
人の心に開放感をあたえること。
思い込みに縛られないように新鮮な情報を伝え続ける お互いを理解して、
自分らしく生きるためには 絵や音楽、言葉の文化交流が必要。
『文化に触れることは簡単』
競争で勝ち抜くことが文化ではない。
特別な優遇もなく、お金を使わなくても
らしいこと、好きなこと、楽しいこと、大切と思えることで
日々、暮らしていけることが、どれだけ幸せなことかを気づくために文化がある。
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