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思いが伝わる絵

更新日:1月5日


 西洋の中世時代からキリスト教の布教活動として「キリスト教美術」が始まり、情報伝達の精度を高めるための手段として、ルネサンス時代に油絵など細部まで描ける画材や技法の開発とともに写実表現が劇的に発展した。この時期の三大発明として「羅針盤・凸版印刷・火薬」がある。この凸版印刷機の開発により、それまでコミュニケーションの要だった”絵(視覚情報)”に変わって”文字”が世界的に普及していった。

 日常的に使われている“言語表現”は、「言葉・活字」での説明により他者とイメージを共有しやすいという便利さがあるが、落とし穴として”思い込み“がじゃまをし「伝わったつもり、勘違いのまま」、あるいは両者の言葉の持つ意味の認識の違いで、迷路に入り込み

理解し合う為に膨大な量の“不毛な情報”を要することがある。


 ドローイングは難しく考えがちだが、その表現を理解すれば具体的で明快な伝達手段である。


『忘れっぽい天使(Vergesslicher Engel)』1939年 パウル・クレー




 アーティストのドローイングをみると描写表現以外に伝えている”線が示す感情“の情報を感じ取れる。例えば「嬉しい、さびしい、怖い、楽しい」といった感情を「言葉」よりも「ドローイング」の方が、その時の微妙なニュアンスを明快に共有することができる。


『ほつれ髪の女性』 1508年 レオナルド・ダ・ヴィンチ



『伝えたいこと(テーマ)によって表現が変わる』

働きものの温かい手、たくましい手、優しく抱きかかえる手、祈りの手。

上手くみせるのではなく、何を伝えるかが問題。


手のデッサン【デューラー、ダ・ヴィンチ、ヘンリー・ムーワ、エッシャー】




『絵で伝える』

下半身が麻痺していたので草原に腰を下ろして寛いでいるのではなく

這って進むしか出来なかったクリスティーナ。

「大部分の人が絶望に陥るような境遇にあって、驚異的な克服を見せる彼女の姿を正しく伝えることが私の挑戦だった。」

クリスティーナから感じた世界を画家ワイエスは絵で伝えている。


『クリスティーナの世界』 1948年 アンドリュー・ワイエス



『目で見ているのではない。脳で観ている』

視覚情報を処理するときに脳の25%、神経経路の65%以上が使用され、 これは他のどの感覚よりも使用率が高い。 絵を観るだけで脳が活性化され、神経が磨かれる。

絵を鑑賞(読み解く)することは、観察力を磨く。


『牛乳を注ぐ女』1658年 ヨハネス・フェルメール




『観察力を磨くことで』

読解力、洞察力、的確な判断力を磨く。 画家の感覚、頭の中のイメージまでも可視化できる画力だけではなく モチーフの本質を捉える観察力や名画に潜んでいる情報を読み解ける洞察力など 画家の五感を使ったリサーチ力、思考力、伝達力が 様々な仕事に必要とされてきている。



『毎日を新鮮に向かえること』

環境の変化に順応していくためには創造性が必要。 創造が脳や身体を最も進化させる。 気づいたことを絵に描き発想を具体的に展開していくことは 一気に色んな感覚や感性、体の機能を連携して使う。


『どんな仕事だって』

脳と体の連動と展開や考え方の新しい視点が必要。

デッサンで必要な観察眼とは表面的な描写力だけではなく、観ているものの構造や光など周りからどのような影響が及ぼされているのかを読み解き、理解する力である。

このリサーチ力、伝達力は絵を描くことにとどまらず様々な仕事にも必要とされる。



『デッサン力があるということは』

絵の上手い下手の違いではなく情報を収集する力や伝達する能力、ものごとの構造を見極められることや構想している計画や企画を具体的に展開していく能力。

頭の中のイメージ(ビジョン)を絵に描き出す感覚を磨くことが、

日常生活や一般的な仕事で見直されてきている。





「アート・デザイン」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?


 インテリア、ファッション、絵画、彫刻、ルーブル美術館、印象派…などだろうか?また、思いどおりに絵を描いたり、造形できたりすることだけがアート・デザインの魅力、威力なのだろうか。  日本では、芸能スポーツに関する情報やその選手、芸能人たちの活躍は各メディアで頻繁に紹介され、社会におよぼす影響力もひろく知られているが、アート・デザインもまた、あらゆる分野での可能性を秘めながらその威力や魅力を充分に有効利用されていないのが現状である。スポーツと同様、アート・デザインも生活に密着したものである。また、その土地の文化に根付いたものであり、その時代を象徴するものでもある。だからこそデザイン&アートの基本表現である『デッサン』を学ぶことで、その時代の中で生き抜く力を培っていくことができるはずなのである。

 「アート・デザイン」表現がおよぼす人への影響力は多岐にわたり、はかり知れない。「表現」といっても音楽や絵画、彫刻、小説などに限らず、あなたがアート・デザインと考えるものなら旅行や料理、ビジネス、趣味、子育て、コミュニケーション、リフォーム、遊びとどんな表現にもあてはまるはずで、それがアート・デザインの魅力であり威力といえる。


 「アート・デザイン」力が日本の現代社会でも、あらゆる分野でその威力をまだまだ一般的にひろく発揮できると感じている。その効果の対象として、教育、医療、スポーツ、科学、政治などその可能性ははかりしれない。その威力、効果の中にバランスの崩れた環境によってアイデンティティーを見失いかけた人の精神状態を修復し和らげる作用もある。物事を遂行するための最良のシステムを解明できる可能性も秘めている。 アート・デザインの基本である「デッサン」で学んだことは、アート・デザインの専門分野の枠にとどめず、ビジネスや人生の営みに関わる様々な場面で活用できるのである。




絵を描くこととデッサン力


『デッサン力とは』

上手い下手の違いではなく情報を収集する力や伝達する能力、

ものごとの構造を見極められることや

構想している計画や企画を具体的に展開していく能力。


頭の中のイメージ(ビジョン)を絵に描き出す感覚を磨くことが、

日常生活や一般的な仕事で見直されてきている。



『デッサンで必要な観察眼とは』

表面的な描写力だけではなく、

観ているものの構造や光など周りからどのような影響が及ぼされているのかを

読み解き、理解する力である。

このリサーチ力、伝達力は絵を描くことにとどまらず、様々な仕事にも必要とされる。




レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452年〜1519年)のデッサン


イタリア・ルネッサンス期の三代巨匠の一人「最後の晩餐」「モナ・リザ」などで誰もが

知っている画家であるが、実は環境の観察に膨大な時間を費やしていた科学者でもある。


鏡文字、音楽、建築、料理、数学、幾何学、生理学、組織学、解剖学、美術解剖学、人体解剖学、動物解剖学、植物解剖学、博物学、動物学、植物学、鉱物学、天文学、気象学、地質学、地理学、物理学、化学、光学、力学、工学、飛行力学、飛行機の安定、航空力学、航空工学、自動車工学、材料工学、土木工学、軍事工学、潜水服など様々な分野に顕著な業績と手稿をのこした。


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より



 ダ・ヴィンチの自然観察に徹し、それを解読して描かれたドローイングは、絵画や彫刻の仕事よりはるかに多く、数千点と言われている。

 それらのドローイングは、自然に対して科学的な視点を最初に提示したものと言っても過言ではない。観察力を貫いた画期的な姿勢である。


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より


『ウィトルウィウス的人体図』、1485年頃、アカデミア美術館(ヴェネツィア)


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿(美術解剖学)』より


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿(美術解剖学)』より


『子宮内の胎児が描かれた手稿』1510年頃 ロイヤル・コレクション(ウィンザー城)


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より


『レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿』より


レオナルドがチェーザレ・ボルジアの命令で制作した非常に精密なイーモラの地図























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