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アートシンキング ”自分らしさ”道は百も千も万もある
千の道、万の生き方 江戸の喧騒が近代へと移ろう幕末の世に、一人の志士が叫んだ。「人の世に道は一つということはない。道は百も千も万もある。」坂本龍馬のこの言葉は、時代を超えて今なお私たちの心に響く。それは、人生における無限の可能性と、自由な選択の大切さを説いているのだ。 坂本龍馬 日本の文化は、この多様性を尊重する精神を脈々と受け継いできた。江戸時代の浮世絵師・歌川広重が描いた『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』。 『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』 1857年 歌川広重 その雨の表現は、西洋の画家たちを驚かせた。線で雨を視覚化するという発想は、当時の西洋にはなかったのだ。この独創性こそが、日本文化の真髄である。 芸術が開く新たな扉 『紅白梅図屏風』 尾形光琳 芸術は、私たちの目を開き、心を解放する力を持つ。尾形光琳の『紅白梅図屏風』や伊藤若冲の『群鶏図』を見れば、日常の中に潜む美しさや驚異に気づかされる。 『群鶏図』 宝暦11年(1761年)-明和2年(1765年)頃 伊藤若冲 それは単なる絵画ではない。私たちの生
聖二 文田
Nov 15, 20242 min read


アートシンキング 記憶の迷宮
記憶の迷宮を探る 人間の記憶という不思議な迷宮。その奥深くに潜む真実を探る旅は、まるで霧に包まれた未知の大陸を探検するかのようだ。 我々の脳は、意識せずとも日々膨大な情報を記録し続けている。それは時に、思いもよらぬ瞬間に鮮やかによみがえる。 『記憶の神秘』 文田聖二 ある日、ふと目にした風景。耳に届いた何気ない会話の断片。指先で触れた質感。それらは無意識のうちに脳裏に刻まれ、やがて思い出という名の宝石となって輝き始める。我々の意識が捉えきれない世界を、脳は静かに、しかし確実に記録し続けているのだ。 この不思議な現象は、科学の粋を集めてもなお完全には解明されていない。しかし、芸術家たちは古来よりその神秘に魅了され、独自の方法でアプローチしてきた。絵画や音楽、文学といった創造的な営みは、まさに記憶との対話から生まれるものではないだろうか。 アートと記憶の融合 芸術家の眼差しは、単なる視覚情報の記録にとどまらない。彼らは五感全てを駆使し、その瞬間の空気感や情動までをも作品に込める。それは時に写真以上に鮮明に、その場の雰囲気を伝えること
聖二 文田
Nov 10, 20245 min read


アートシンキング 社会貢献
人類の歴史において、芸術は常に社会の鏡であり、同時に未来を映し出す水晶玉でもありました。 アート思考の基本『0から10まで成長するには』 0を1にする = 無から創造する 1から9にする = 既存のものを効率的に活用し、改善する 9を10に引き上げる = 限界を超え、新しい価値観を創造する 2番目のステップは、AIやデジタル技術が進化していく領域であり、データ分析や効率化に長けています。 一方で、 1と3 は人間にしかできない領域。これは、全く新しい視点や未知の可能性を生み出す力であり、真の創造性が試される瞬間です。それがアートの本質です。 古代の洞窟壁画から現代のデジタルアートまで、人間の創造性は時代を超えて輝き続けています。その中でも、アート思考は単なる技巧を超えた、人間精神の真髄を表現する手段として重要な役割を果たしてきました。 『ウィトルウィウス的人体図』 1485年頃 レオナルド・ダ・ヴィンチ レオナルド・ダ・ヴィンチの『ウィトルウィウス的人体図』は、まさにこのアート思考の結晶と言えるでしょう。彼は人体の美しさと宇宙の調
聖二 文田
Nov 9, 20249 min read


アートシンキング 進化の証
芸術は常に時代を映す鏡であり、同時に未来を指し示す道標でもある。 古代エジプトの『死者の書』から、14世紀のイタリア・ルネサンスまで。 『死者の書』 ミケランジェロ『最後の審判』システィーナ礼拝堂 人類の歴史において、芸術は常に私たちの想像力を刺激し、新たな世界への扉を開いてきた 。 そして今、私たちは再びその扉の前に立っている。 芸術は、時に社会の枠を超え、時代を先取りする。 それは、産業革命後のイギリスでも同じだった。 新古典主義とロマン主義。二つの潮流が激しくぶつかり合い、その衝突から生まれた火花が、19世紀の芸術を照らし出した 。 『グランド・オダリスク』 1814年 ドミニク・アングル ダヴィッドやアングルの厳格な線と形。そしてドラクロワの情熱的な色彩。 それらは単なる絵画の様式を超え、 フランス革命後の新しい時代の精神を表現していたのだ。 『民衆を導く自由の女神』 1830年 ウジェーヌ・ドラクロワ 『民衆を導く自由の女神』。この絵は単なる絵画ではない。 それは自由と平等を求める人々の魂の叫びであり、 新しい時代の幕開けを告げる
聖二 文田
Nov 4, 20242 min read


こころを表現できる方法
歴史の波間に漂う芸術の魂。それは時代を超え、人々の心に深く刻まれる永遠の輝きを放つ。江戸の粋と現代の感性が交錯する世界で、私たちは新たな文学の地平を目指している。 『ビードロを吹く女』1790-91年 喜多川歌麿 かつて浮世絵師たちが描いた風景や人物は、単なる絵画ではなく、当時の人々の喜びや悲しみ、そして憧れを映し出す鏡であった。 『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』 1857年 歌川広重 歌川広重が「東海道五十三次」で描いた旅路は、今もなお私たちの心に響く。それは単なる風景画ではない。旅人の足取りや、宿場町の喧騒、そして遠く望む富士の姿。そこには、江戸の人々が抱いた夢と希望が凝縮されているのだ。 現代の作家たちは、こうした先人の魂を受け継ぎながら、新たな表現を模索している。梶よう子の『広重ぶるう』は、単に浮世絵師の生涯を描くだけでなく、その作品に込められた想いや、当時の社会の空気感までも鮮やかに蘇らせる。それは、過去と現在を結ぶ架け橋となり、読者の心に深い感動を呼び起こすのだ。 『名所江戸百景 亀戸梅屋敷 のぞき見る』1857
聖二 文田
Nov 3, 20244 min read


"好き"をパワーに変える魔法の杖
芸術の世界には、時として人知を超えた神秘が宿る。その神秘の源泉となるのが、芸術家たちの魂の叫びとも言えるエスキースだ。 エスキースの魔法 芸術家たちの創造の源泉 。芸術の世界において、エスキースは単なる下絵以上の意味を持つ。それは芸術家の魂が紙面に躍動する瞬間であり、創造の源泉となる神聖な儀式だ。歴史上の巨匠たちは、このエスキースという手法を駆使して、不朽の名作を生み出してきた。 エスキースとは単なる下絵ではない。それは、芸術家の内なる宇宙が外の世界へと溢れ出す瞬間の記録であり、創造の種が芽吹く瞬間の証なのだ。 レオナルド・ダ・ヴィンチの洞察力 ルネサンスの巨人、レオナルド・ダ・ヴィンチは、エスキースの達人であった。 Izabella 『モナ・リザ』1503 - 1505 1507年 レオナルド・ダ・ヴィンチ トリノ王宮図書館が所蔵するレオナルドの自画像(1513年 1515年頃) レオナルド・ダ・ヴィンチ。その名を聞くだけで、私たちの心は15世紀のイタリアへと飛翔する。 彼の『最後の晩餐』のための準備スケッチには、人間の感情や
聖二 文田
Nov 3, 20247 min read


なぜ? 違和感に気づく 【アートの民主化】Chapter 11
構図の完成度は、単に視覚的な美しさだけでなく、テーマ テーマ(何を表現したいのか) 「テーマとモチーフ(素材)を生かす構図で、目的を他者に伝える」 アートと社会:歴史的背景 アートは常に社会と深く結びつき、時代の変遷と共にその姿を変えてきました。アートの構図やテーマを考える際には、その歴史的背景を理解することが不可欠です。 たとえば、カラヴァッジオが活躍したバロック時代は、宗教改革と対抗宗教改革がヨーロッパ全土を揺るがしていました。この tumultuous な時代において、彼の作品『聖マタイの召命』は、宗教的メッセージを強調し、観る者に深い感情的なインパクトを与えることを意図していました。 『聖マタイの召命』1600年 カラヴァッジオ カラヴァッジオは、光と影のコントラスト、すなわち「キアロスクーロ」の技法を駆使し、聖書の物語を生き生きと表現しました。彼の構図は、単なる美的配置ではなく、宗教的テーマの伝達手段としても機能していました。彼の作品は、観る者に神聖な光が差し込む瞬間を感じさせ、内面的な葛藤や救済の希望を呼び起こします。...
聖二 文田
Oct 24, 20243 min read


アートシンキング アートが必要とされる理由
どの時代にも人々は、慣習や固定観念に縛られ、息苦しさを感じてきました。その閉塞感が、新しい感覚や考え方を求める衝動となり、アートは時代を超えてその扉を開いてきたのです。 『民衆を導く自由の女神』 1830年 ウジェーヌ・ドラクロワ 芸術は、単なる創造の果実ではなく、未来への解放感を次の世代に伝え続ける手段です。それは、過去と未来を繋ぐ架け橋となり、私たちの感性を目覚めさせてくれます。 『ビードロを吹く女』1790-91年 喜多川歌麿 江戸時代の日本、葛飾北斎の『富嶽三十六景-神奈川沖浪』に見られるように、自然の偉大さを画面に映し出すことで、見る者に深い感動を与えました。彼の作品に映し出される波は、ただの自然現象ではなく、時代の力に対する人間の挑戦と調和の象徴として、多くの共感を呼び起こしました。 『富嶽三十六景-神奈川沖浪』 葛飾北斎 歴史に名を刻む芸術家や発明家たちは、同じ社会、似たような条件に生きながらも、その中から新たな視点を見つけ出すことができた人々でした。 『キリストの哀悼 The Mourning of Christ』 130
聖二 文田
Oct 23, 20243 min read


アートシンキング 四万年の物語
アートの歴史と人間の感覚的知性の関係について語ります。 アートの役割や意義が時代とともにどのように変化し、またそれが人々の生活や文化にどのように影響を与えたかを明示します。 「嬉しい、楽しいは、絶対的に正しい」 脳が喜ぶと感覚的知性が磨かれる。人工知能(AI)が人間のような知性に到達するには、「楽しいからやる」「嬉しいからやってしまう」「誰かが喜ぶからやる」といった感情的な動機に基づく行動が鍵である。 この感情の豊かさこそが、人間が持つ創造力と行動力に結びつき、アートを生み出す原動力となっている。 ◎人間は以下の3つの段階で、創造と進化を実現してきた: 無から有を生み出す(0を1にする) :これは新しいものを創造する力であり、アートに代表されるような、完全な創造的活動である。 既存のものを効率化する(1を9にする) :AIの進化はこの領域に属し、既存のデータや技術をもとに最適化や合理化を行う力である。 限界から新しい価値を見出す(9を10にする) :これは人間が進化の過程で直面する挑戦であり、成長の限界を超えて新たな価値観を生み出す力である
聖二 文田
Oct 15, 20245 min read


アートシンキング 絵は心の世界の窓
「視座・視野・視点」 アートは、私たちに見えないものを見せる窓です。 葛飾北斎の『凱風快晴』に見られるように、絵画は時に自然の雄大さを映し出すだけでなく、心の奥深くに潜む感情や思考をも浮かび上がらせます。 『凱風快晴』 1832年 葛飾北斎 創造力とは、ただ芸術のためのものではなく、日々の営みに潜む幸せを発見し、時に当たり前すぎて見過ごしてしまう「日常の奇跡」に気づくためのものであるのです。 私たちは時折、視野を広げることで新たな視点を得ます。アートに触れることは、非日常の幻想へと誘うものではなく、むしろありふれた日常の中に秘められた美や価値を再発見させる力を持っています。 『燕子花図屏風』1701-04年 尾形光琳 レオナルド・ダ・ヴィンチが示したように、感覚的知性を磨くことで、物事の本質を見極め、人生のあらゆる瞬間に意味を見出すことができるのです。 『女性の手の習作』 レオナルド・ダ・ヴィンチ 「アートの社会的意義」 芸術家たちは、常に社会の変革と共に新しい価値を見出してきました。レオナルド・ダ・ヴィンチやヘンリー・ムーアの作
聖二 文田
Oct 12, 20243 min read


アートシンキング 人生は、人それぞれのアート
人生の道は、人それぞれに異なる。 そこには一つの「正解」もなければ、他人と比較する必要もない。たった一歩でも、前進することこそが重要だ。 「今日はこれができたから、それでいい」 「明日はこれだけやればいい」。 日々、小さな達成を積み重ねることで、いつしか自分自身の歩む道が築かれる。その道は、芸術と同じように、何度も塗り替えられ、拡張されていくものだ。 『モナ・リザ』を描いたレオナルド・ダ・ヴィンチがその手を動かし、考えに没頭しながらも、数多くの作品を未完成のままに残したように、私たちも「完璧」を追い求める必要はない。大切なのは、日々の一歩、創造の一つひとつである。 『モナ・リザ』1503 - 1505 1507年 レオナルド・ダ・ヴィンチ アートの本質は、ただ美術館に飾られた名作や、教科書に載っている作品に留まらない。ターシャ・テューダーが庭を創り、その自然と共に生きたように、私たちの周りに溢れる何気ない瞬間や物事が、アートの一部となりうる。 ターシャ・テューダーの庭 アートは古代から現代に至るまで、人間の想像力と共に進化し続けてきた
聖二 文田
Oct 12, 20242 min read


アートシンキング 「幸せを感じる瞬間は、成長が加速する時だ」
この言葉は、過去と未来が交差する瞬間にこそ、私たちが本当の意味で幸福を感じられることを表しています。 日々の生活の中で感じる些細なこと、当たり前の出来事をどれだけ深く観察し、そこからどんな学びを得られるか。創造力は、単にアートの世界にとどまらず、我々の日常にも浸透しているのです。 創造性は、目の前に広がる平凡な風景を再構築し、私たちが見落としていた「奇跡」に気づかせてくれるものです。アートに触れると、世界が変わるわけではありませんが、その見え方が変わることで、日常の中に埋もれていた美しさが浮かび上がるのです。 芸術家であると同時に自然科学者でもあった レオナルド・ダ・ヴィンチ は、「凡庸な人間は、注意散漫に眺め、聞くとはなしに聞き、感じることもなく触れ、味わうことなく食べ、体を意識せずに動き、香りに気づくことなく呼吸し、考えずに歩いている」と、 人間がいかに無意識に物事を捉え、感じることなく日々を過ごしているかを嘆きました。 彼の言葉には、日常の小さな発見がどれほど大きな価値を持つかが隠されています。 トリノ王宮図書館が所蔵する
聖二 文田
Oct 10, 20242 min read


美意識の基本 【アートの民主化】 Chapter 10
アート思考の基本『0から10まで成長するには』 0を1にする = 無から創造する 1から9にする = 既存のものを効率的に活用し、改善する 9を10に引き上げる = 限界を超え、新しい価値観を創造する 2番目のステップは、AIやデジタル技術が進化していく領域であり、データ分析や効率化に長けています。 一方で、 1と3 は人間にしかできない領域。これは、全く新しい視点や未知の可能性を生み出す力であり、真の創造性が試される瞬間です。それがアートの本質です。 アート思考とは? アート思考は、A点からB点へと効率的に進む手段を探すのではなく、 そもそもB点をどのように発明するかを考えるプロセス です。これにより、未知の領域を開拓し、新しい価値観を社会に提供することが可能となります。 絵を学ぶことの意義 絵を学ぶことは、単に目で見て形を捉えるだけではなく、 多角的な視点から世界を観察し、異なる方法で理解し伝える力を養う ことを意味します。 レオナルド・ダ・ヴィンチは、単なる観察者ではなく、「感じ、触れ、理解する」ことで世界を捉え直しました。
聖二 文田
Oct 6, 20244 min read


新しい価値 【アートの民主化】 Chapter 9
アートの「原因と結果」を知る 19世紀フランス パリでは、若き芸術家たちがモンマルトルの丘のバトー・ラヴォワール(洗濯船)を憧れ愛し、引き寄せられるように集まり、お互いをリスペクトし切磋琢磨していました。そんな街の小さな一角から世界を大きく変える芸術作品(新しい価値観)が...
聖二 文田
Oct 6, 20242 min read


実現したいこと 【アートの民主化】 Chapter 8
”アートの民主化 Chapter 7 魅力(独自性) ”からの続き ◆ Chapter 8 表現手段(スキル:他者への説得力) 「イメージを表現できる方法、テンションが上がる行為、性分」 アートの授業で 「どんなアートをしたいですか?」という問いに対して、「写真、絵画、映画、彫刻…がしたい。」など、ほとんどの学生が「イメージ・モチベーション」ではなく「限定された制作手段」を答えてしまいます。 「どんなことがしたいですか?」と質問をかえると「冒険がしたい。日頃訪れない場所を探索したい。`基地`をつくりたい。物語をつくりたい。話題のもの、場所を調査したい。何かの役に立ちたい…」などの返答が出てきます。 それこそアートの活躍の場になっていくはずなのに答えた本人にそんな認識がないのです。 ターシャ・デューダ 以前、パリ在住のアーティストたちと現代美術交流としてパリ市内に滞在(アーティスト・イン・レジデンス)し彼らと生活を共にしました。そのときに彼らの生活と密着した美術意識、社会でのアートの重要性、アーティストが存在する必要性、一般市民の芸術へ
聖二 文田
Oct 6, 20244 min read


らしさが魅力 【アートの民主化】 Chapter 7
”アートの民主化 Chapter6 正直に生きている人は面白い ”からの続き ◆ Chapter 7 魅力(独自性) 「私しかしないこと・私だからすること・何時間でも続けられること」 私しかしなさそうなこと 例えば私の場合、子どもの頃から人が集まることと誰かのサポートをすることが好きでした。奉仕とかボランティア活動をしたいということとは少し違って、自分自身あるいは家族のために行動していることでも結果的に人と人、人と何かの「橋渡し」に繋がっていくことに充実感を感じています。 そんな人はたくさんいるでしょうが、デザイン&アートの分野で私の培ってきたことを使って、それも日本で、教育の現場で…という具合に私のもっている条件をつけていくとその人数も絞られていくはずです。 そんなことが自分のやりたいことへの自信にも繋がったりします。どんなことが自分の自信として思えるのかで、それぞれのモチベーションが決まってくるように思えます。 ポスター『ムーラン・ルージュのラ・グリュ』1891年 トゥールーズ=ロートレック 私だからしていること...
聖二 文田
Oct 6, 20243 min read


自分の流 【アートの民主化】Chapter 6
【アートの民主化】 Chapter5 ”好き“が最強パワー からの続き ◆ アピール(個性:やりたいことを素直に表現できているのか。) 「正直に生きている人は面白い」は、アートや自己表現における「アピール」の重要性について考察する内容です。 ここでは、アートが持つ自己表現の力が、どのように社会や個人に影響を与えるのかを探ります。 アートと自己表現の力 アートは単なる視覚的な表現ではなく、制作者の内面的な世界や思想を伝える手段です。アンリ・マティスの『ブルーヌー』やレンブラントの『フランス・バニング・コック隊長の市警団』などの作品は、芸術家の感情や社会に対するメッセージを強く感じさせます。 『ブルーヌー』 1952年 アンリ・マティス 『フランス・バニング・コック隊長の市警団』 1642年 レンブラント・ファン・レイン これらの作品は、それぞれの時代背景や社会的な状況を反映しており、その意味を理解することは、作品に込められた「アピール」を読み解く鍵となります。 自己表現と社会 日本社会においては、自己アピールが必ずしも
聖二 文田
Oct 6, 20243 min read


"好き"パワー 【アートの民主化】 Chapter 5
エスキース 『効率:計画性レベルの高さ』 エスキースとは、具体的な「夢」を具現化するというよりは、内なる欲求を吐き出す作業と言えるでしょう。 『人物習作』 ヘンリー・ムーア 「エスキース」という概念は、美術史において多くの名だたる芸術家たちによって実践されてきました。レ...
聖二 文田
Sep 26, 20243 min read


想いの可視化 【アートの民主化】 Chapter 4
イメージ(目的・意図:何を望むのか) 「意図するイメージ・浮かぶイメージ・沸き上がるイメージ」 イメージとは、私たちが日々の生活や創造活動において、思考や行動の指針となるものです。無意識に浮かび上がるものや、意図的に描くもの、それらは私たちの内なる願望や理想を映し出します。 アートにおける「イメージ」は、しばしば深層心理に潜む欲求や社会的な背景に根ざしています。 『蛇使いの女(The Snake Charmer)』 1907年 アンリ・ルソー この章では、イメージがどのように人々の行動を促し、社会に影響を与えるかを探ります。 意図するイメージ 「イメージ」という言葉は多義的であり、さまざまな文脈で使用されますが、その本質は「何を望むのか」という問いに帰着します。たとえば、ルネ・マグリットの作品『イメージの裏切り』は、見る者に「現実とイメージの関係」を考えさせます。 『 La trahison des images(イメージの裏切り)』 ルネ・マグリット 私たちは日々、意図的にイメージを形成し、未来や他者、あるいは自分
聖二 文田
Sep 23, 20244 min read


自分を見失わない 【アートの民主化】Chapter 3
見たいものしか見えていない リサーチ力(観察眼: 情報処理能力) 「発見・展開・整とん」 アートの創作において、リサーチや取材の重要性はしばしば軽視されがちですが、そのプロセスが最終的な作品に与える影響は計り知れません。歴史的に見ても、多くの著名なアーティストたちは、作品を完成させるために膨大なリサーチを行い、その資料をもとに丹念に準備を重ねていました。 たとえば、レオナルド・ダ・ヴィンチは、解剖学や植物学、天文学など幅広い分野の知識を集め、それをもとに細部に至るまで精緻なスケッチを作成しました。 『ウィトルウィウス的人体図』 1485年頃 レオナルド・ダ・ヴィンチ レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿『美術解剖学』 『ほつれ髪の女性』 1508年頃 レオナルド・ダ・ヴィンチ レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿 『女性の手の習作』 レオナルド・ダ・ヴィンチ その結果、レオナルド・ダ・ヴィンチ作品は単なる視覚的な美しさを超え、観る者に深い知識や洞察を与える力を持っています。彼の『モナ・リザ』に見られる手の表情や光と影の扱いは、まさにそのリサー
聖二 文田
Sep 23, 20244 min read
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