「幸せを感じる瞬間は、成長が加速する時だ」
- 聖二 文田
- 2024年10月10日
- 読了時間: 2分
この言葉は、過去と未来が交差する瞬間にこそ、私たちが本当の意味で幸福を感じられることを表しています。
日々の生活の中で感じる些細なこと、当たり前の出来事をどれだけ深く観察し、そこからどんな学びを得られるか。創造力は、単にアートの世界にとどまらず、我々の日常にも浸透しているのです。
創造性は、目の前に広がる平凡な風景を再構築し、私たちが見落としていた「奇跡」に気づかせてくれるものです。アートに触れると、世界が変わるわけではありませんが、その見え方が変わることで、日常の中に埋もれていた美しさが浮かび上がるのです。
芸術家であると同時に自然科学者でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチは、「凡庸な人間は、注意散漫に眺め、聞くとはなしに聞き、感じることもなく触れ、味わうことなく食べ、体を意識せずに動き、香りに気づくことなく呼吸し、考えずに歩いている」と、人間がいかに無意識に物事を捉え、感じることなく日々を過ごしているかを嘆きました。
彼の言葉には、日常の小さな発見がどれほど大きな価値を持つかが隠されています。

トリノ王宮図書館が所蔵するレオナルドの自画像(1513年 1515年頃)
芸術家たちは、時代の風を感じ、新しい視点を見つけるために、挑戦を続けてきました。伊藤若冲が描いた「群鶏図」やオディロン・ルドンの顕微鏡のような視点で描かれた世界は、私たちに見えている世界が、いかに限られたものであるかを教えてくれます。

『群鶏図』 宝暦11年(1761年)-明和2年(1765年)頃 伊藤若冲

『キュクロプス』1914年 オディロン・ルドン
表面的な写実に留まらず、彼らの作品は仮想の世界へと誘い、その深みを私たちに見せてくれるのです。
このような視点の変化こそが、幸福感の源泉です。日々の生活の中で、目にすること、聞くこと、触れることをただ受け入れるのではなく、よく「観る」ことで初めて、私たちは新しい発見や感動を得ることができるのです。

ターシャ・テューダー
ターシャ・テューダーが言ったように、よく観ること、五感を研ぎ澄ませることで、身近な風景の中に無数の奇跡が隠されていることに気づくことができるのです。
この感覚は、日々の生活における真の喜びへと繋がっていきます。それは新しい情報を受け入れる柔軟さであり、人生のあらゆる瞬間を、成長の糧として捉える力です。
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