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早分かり色彩基礎(ヨハネス・イッテン) 

更新日:1月18日

ヨハネス・イッテンの調和論(スイス1888~1967) バウハウスで色彩論担当。独自の12色の色相環上の位置関係での調和を提唱。



色相環




ポイント解説



1.人それぞれに調和と不調和の判断が異なる。


2.”調和のとれた”配色は、類似の彩度をもつ色、もしくは同じ明度に属する色から成り

立っている。

  • 2色 ダイアード――反対の位置にある補色は調和する。

  • 3色 トライアード―正三角形、二等辺三角形の位置は調和する。

  • 4色 ヘキサード――正方形や長方形の位置は調和する。

  • 5色 ペンタード――三角形に白と黒を加えたもの

  • 6色 テトラ―ド――四角形に白と黒を加えたもの


3.残像はつねにみつめた色の補色。目は自らの釣合いを元に戻そうとする。この現象は

 「継続対比」とよばれる。


4.おのおのの色はグレイをその補色で明るくみせる。純粋な有彩色は、おのおの互いに

  その補色に近づける傾向をもっている。この現象を「同時対比」という。

5.「継続対比」と「同時対比」は、補色関係ができた時にだけ人の目を満足させ均衡を

  与えることを意味している。

6.ミディアム・グレイはその色以外の残像は現れない。人間の資格が要求する平衡状態に

  釣合っているのである。


7.7種類の色彩対比とはつぎのようなものである。

  1色相対比 2明暗対比 3寒暖対比 4補色対比 5同時対比 6彩度対比 7面積対比


色相対比



明度対比


寒暖対比



補色対比



彩度対比



同時対比


面積対比



8.「色相対比」は7種類の色彩対比の中で最も単純な対比である。

9.「明暗対比」。最も暗い黒と、最も明るい白は、それぞれただ1つしかないが、白と黒

  の中間には無数のライト・グレイとダーク・グレイが存在していて連続的な段階を形成

している。段階数は、観察者の視知覚の度合、及びその反応閾の程度によって左右され

る。この反応閾は、訓練によって発達されることができ、それによって知覚し得る段階

の数が増えてくる。

10.均等なグレイで活気のない面でも、その面に濃淡の微細な変化をつけるだけで、

  不思議な活気をおびさせることができる。これは色彩画および墨絵においてきわめて

  重要な要素をなくすものであって、これには中間調の差異に対する極度に鋭敏な感覚が

  要求される。

11.グレイはブラックとホワイト、あるいは、イエロー、レッド、ブルーとホワイト、

  もしくはいかなる補色対からもつくることができる。

12.「彩度対比」は純粋で鮮やかさの高い色と、鈍く薄められた色との対比である。

13.色彩は4つの違った方法で彩度を弱めることができ、それぞれ異なる結果を生じる。 

 1)純色は白を混ぜて薄めることができる。

 2)純色は黒を混ぜて彩度を弱めることができる。

 3)彩度の高い色は黒と白とを一緒に混合することによって、いいかえると色々な明るさ

   のグレイを混合することによって彩度を弱めることができる。

 4)純色はそれに対応する補色と混合することにより、彩度を弱めることができる。


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