古代エジプト人がいかに賢い人間だったかを知る格言が、五千年前のパピルスに書かれている。
「賢いことばは緑の宝石より珍しい。しかしそれをひとは、石うすをひく貧しい少女の口からも聞くことができる。」
アートは人間(殉葬:命)の代用といった考え方
•古代エジプトでは、王の死には廻りの者達が生け煮え(生きたまま埋葬)になるという
残酷な慣習があった。
•人間や動物など生物を殺して共に埋めることを殉葬という。
•悪しき慣習の代わり(副葬品)として、美術品が生まれた。
•副葬品は、葬儀に際して死者と共に埋葬される器物である。
•生け贄の変わりに造られた副葬品がアートの始まり
古代エジプト美術は美の追求ではなく、死後よみがえるための道具だった。当初は王が死ぬと、死後の世界で働くためにその奴隷たちまでもが生き埋めにされていた。
その代用品として、奴隷に見立ててつくられたシャブティ像が生まれた。
神と蘇った王に伝えるための絵
•迷信による原始的な残酷さと美しいものをつくる能力が共存していた時代といえる。
•「人の目」を通したもの、また「人の意見」を通した(独創的な)表現を全く受け入れることがなかった。
•「理解」していることを描いた。
•独創的な表現は、神への冒涜を表すこととなり死罪に値することだった。
•人の観察や感性ではなく、すべては神と蘇った王に伝えるために描かれていた。
絵画は一見、稚拙な表現にみえるが、この時代の絵は神に見せる厳かなもので絵師に義務付けられたルールがあった。
このルールは「人(手足の長さなど)」や「身分」などの情報を正しく記録し伝えるための絵画法といえる。
決められたルール以外で描かれた新しい創作的な絵は虚偽とみなされて神への冒涜に値し、死罪になった。
3000 年間もの間、エジプト絵画が変化しなかったのはそのためである。
①最も小さく描かれているのは子供ではなく奴隷、古代エジプト壁画では、 地位、身分が高い人物ほど大きく描かなくてはいけない ②顔は横顔とする、目は正面を向く ③肩、胸、腕は正面を向け胴体と足は横向き ④足は左右を描き分けない・土踏まずを描く場合には、両足に描く ⑤集団は上下左右にずらし重ねて描く など
賢いことば
古代エジプト人がいかに賢い人間だったかを知る格言が 五千年前のパピルスに書かれている。
「賢いことばは緑の宝石より珍しい。しかしそれをひとは、石うすをひく貧しい少女の口からも聞くことができる。」
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