ブログ小説『日々を美しく仕立て直す』
14 時間前
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僕たちは、「美しい人生」と聞くと、何か特別な人生を想像してしまう。
成功すること。
夢をかなえること。
大きな仕事をすること。
誰かに認められること。
けれど、歳を重ねるほど僕には分からなくなってきた。
本当にそうだろうか。
朝、家族に「おはよう」と言う。
食べ終えた皿を洗う。
玄関の靴をそろえる。
疲れて帰ってきた人の顔を見て、
今日はあまり話しかけないほうがいいな、と察する。
雨上がりの匂いに気づく。
夕方の空を立ち止まって見る。
一杯のお茶を丁寧にいれる。
そういうものも、立派な美意識ではないだろうか。
美意識とは、
美しいものを所有する能力ではない。
目の前にあるものを、美しく受け取る力なのだ。
そして教養とは、
難しいことを知っていることだけではない。
目の前の人の心を想像できること。
アートとは、
絵を描くことだけではない。
まだ名前のない感情に、形を与えること。
そう考えると、僕たちはみんな、毎日小さな作品をつくっている。
今日という作品を。


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