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北斎が描いた富士山

  • 執筆者の写真: 聖二 文田
    聖二 文田
  • 3 時間前
  • 読了時間: 2分


『凱風快晴』 1832年 葛飾北斎
『凱風快晴』 1832年 葛飾北斎

江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎は『富嶽三十六景』など様々な富士山を描いています。同じ富士山を題材にしながら、見る角度や季節、周囲の人々や自然の様子を巧みに変えることで、富士山の持つ多様な表情や日本人の心に宿る「富士山観」を鮮やかに表現しました。これは、単に山を描くのではなく、「日本人にとっての富士山とは何か」というテーマを、構図という手段で伝えた好例です。


『富嶽三十六景-神奈川沖浪』 葛飾北斎
『富嶽三十六景-神奈川沖浪』 葛飾北斎

構図を料理に例えるなら、素材の味や季節感を最大限に引き出し、見た目にも美しく盛り付けること。つまり、素材(モチーフ)の個性を活かすことで、食べる人(鑑賞者)にその料理(作品)の魅力を伝える作り手の技といえます。


『日本橋はいばら』 葛飾北斎
『日本橋はいばら』 葛飾北斎
『礫川雪の旦』 葛飾北斎 
『礫川雪の旦』 葛飾北斎 
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もし「富士山を描いてください」と言われたら、あなたならどんな構図を選びますか。朝焼けの中で静かに佇む富士、あるいは嵐の中で力強くそびえる富士…、あなた自身の思いが、構図に表れます。

感情の赴くまま自由に描くことも大切ですが、達成感や充実感を得るには、やはり「構図」という目標達成のための明確な計画が必要です。

人生や芸術においても、「テーマ」を持ち、それを伝えるための構図を意識することで、より豊かな表現が生まれることでしょう。



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