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  • 執筆者の写真sfumita7

美の追求ではなかった古代エジプトの壁画

更新日:1月1日

 エジプト美術は美の追求ではなく、死後よみがえるための解説書であり道具でした。当初は王が死ぬと、死後の世界で働くためにその奴隷たちまでもが生き埋めにされていました。やがてその代用品として、シャブティ像が生まれます。



また、絵画は一見稚拙な表現に見えますが、この時代の絵は神に見せる厳かなもので絵師に義務づけられたルールがありました。このルールは「人(手足の長さなど)」や「身分」などの情報を正しく記録し伝えるための絵画法といえます。決められたルール以外で描かれた新しい創作的な絵は虚偽とみなされて神への冒涜に値し、死罪になりました。3000年間もの間、エジプト絵画がパターン化され変化しなかったのもそのためです。




古代エジプト絵画のルール

・地位の高い人物ほど大きい。

・最も小さく描かれているのは子供ではなく、奴隷。

・肩、胸、腕は正面を向く。

・胴体と足は横向き。

・足は左右を描き分けない。

・顔は横顔とする、目は正面を向く。

・土踏まずを描く場合には、両足に描く。

・奥行は上下左右にずらし重ねて描く。





 一見 稚拙な表現にみえるが、生物学者が納得するほど正確な特徴が描かれていて、生息を証明する重要な資料になっています。 古代から絵を描くことは、日常的な伝達手段、記録手段として活用されていたのです。



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